これは縦のパースを考える透視手法になります。
これまでの考え方が分かっていれば割と簡単だと思います。
パースがかかる場合というのは、
その方向軸に奥行きの要素がある場合です。
縦に奥行きが生じる場合というのは、上を向いた時(下を向いた時)です。
必然的に見上げた(見下ろした)絵になります。
見上げた場合、奥行きを持つのは地面に平行な横方向の2軸それと上方向の1軸になります。
なので、それぞれに消失点をとってやれば3つの消失点ができ3点透視の完成となります。
見下ろした場合には、縦の奥行きは下方向なので縦のパースは下につきます。
他は見上げた場合と変わらないので3点透視でこのように描けます。
3点透視では注意しなければならない点が一つあります。
それは
縦方向の線は水平線をまたいではならないということです。
何故かと言いますと、この3点透視を使うという段階で
すでに視線が上を向いているからです。
水平線を捉えられるような構図になった場合、視線は地面と平行の普通の目線に戻っているか
それに近い状態になってしまっているはずです。
そうすると縦方向には奥行きが生じなくなってしまい、縦方向にパースがかからなくなる。
つまり、3点透視で表すにはおかしな構図になってしまうのです。
また、縦のパースは水平線より上なら上方向に収束、下なら下方向に収束するはずなので
水平線の上と下では傾きが逆になりバッティングしてしまいます。
こんな感じになってしまいます。
お互い、水平線をまたいだ時点で傾きが逆になってしまっていますね。
そういうわけで、
3点透視を使う場合、水平線は画面外にあるのが理想的です。
でも、実際はプロのマンガの中でも水平線超えちゃった3点透視の絵なんていくらでもあります。
あまりにひどくない限り、そこまでおかしくは見えないものなので気にせず描いてしまうことも多いです。
なので、使いようなんですが慣れないうちはやらないことをオススメします。